「整体師の仕事、思っていたよりきつい」「このまま続けて大丈夫かな」。整体院で働きながら、こんな不安を抱えていませんか。
整体師とは、国家資格ではなく民間資格などをもとに、手技で体の不調を整える施術を行う人のことです。資格がなくても始められる反面、給料や将来の面で悩みを抱えやすい仕事でもあります。
この記事では、整体師がきついと言われる理由を、市場データや求人データをもとに整理します。国家資格との違いや将来性、きついと感じたときの転職先もあわせて解説します。
整体師がきついと言われる理由|給料と体力の悩み
整体師がきついと言われる主な理由は、歩合制で給料が安定しにくいことと、年齢とともに体力の負担が大きくなることです。土日や夜遅くまでの勤務が多く、自分の時間を確保しにくい点も重なります。
歩合制が多く、給料が安定しにくい
整体師の給料は、店舗の集客力や指名の数に左右される歩合制が多い傾向があります。株式会社MEDISITEのまとめでも、民間資格中心の整体師は歩合制が多く、安定を求める人には不安要素になりやすいとされています。
求人の給料にも幅があります。ジョブメドレーの掲載求人では、美容整体師(契約職員・準社員)で月給16.2万〜21.6万円、整体師のパート・アルバイトで時給1,350〜1,600円といった例がありました。
予約が埋まらない雨の日は、待機しているだけで1日が終わってしまう。そんな日が続くと、月末の給与明細を見るのが怖くなるのは自然なことです。頑張っても報われにくいと感じる方は、やりがい搾取から抜け出す方法をまとめた記事も参考にしてください。
年齢とともに体力の限界を感じやすい
整体師の仕事は、立ちっぱなしで腕や手に力を込め続ける肉体労働です。同じ姿勢を長時間続けるため、30代以降は体力を保つのがきつくなると感じる人が多くいます。
「頑張るほど体が壊れる」と言われるように、施術を重ねるほど疲れが体に残りやすい仕事です。さらに、土日勤務や夜遅くまでの営業が多いと、休んで回復する時間も取りにくくなります。在職中に転職活動の時間をつくれない、という悩みもよく聞かれます。
整体師と国家資格の違い|「やめとけ」と言われる背景
整体師が「やめとけ」と言われる背景には、国家資格との違いがあります。整体は民間療法として扱われ、保険が使えず、できる施術や広告の表現にも制限があるためです。
整体師と柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師の違い
柔道整復師・はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師は、3年以上の養成課程を経て国家試験に合格する必要がある国家資格です。整体師は民間資格が中心で、資格がなくても働けます。主な違いを表にまとめました。
| 項目 | 整体師 | 国家資格者(柔整・あはき) |
|---|---|---|
| 資格 | 民間資格・資格不問 | 3年以上の養成課程と国家試験 |
| 位置づけ | 民間療法 | 医療類似行為 |
| 保険の適用 | なし(全額自費) | 条件を満たせば療養費の対象 |
| 主な給料体系 | 歩合制が多い | 固定給+手当が多い |
株式会社矢野経済研究所の調査(2026年)でも、国家資格者の施術は「医療類似行為」、整体やカイロプラクティックは「民間療法」と区別されています。
法律や広告のルールで、できることに制限がある
整体師は、国家資格が必要な施術を行うことはできません。国家資格のないまま「あん摩・マッサージ・指圧」を仕事として行うことは、あはき法(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)に違反し、罰則の対象になります。
広告の表現にもルールがあります。厚生労働省の「あはき・柔整広告ガイドライン」では、無資格の施術所で「マッサージ」という言葉を使うなど、国家資格が必要な業務と誤解させる表示は不適切とされています。
集客のチラシを作るとき、「腰痛に効く」と書いてはいけないと言われて戸惑った。そんな経験がある方もいるでしょう。同じガイドラインでは、「腰痛」などの症状への施術をうたう表現も避けるべきとされています。
整体師の将来性と転職先|きついと感じたときの選択肢
整体師の市場は大きいものの競争が激しく、これまでと同じやり方では生き残りが難しくなっています。きついと感じたら、業界内での職場変更、美容・ヘルスケア分野、異業種という3つの方向から転職先を考えるのがおすすめです。
市場は1兆円規模だが、競争は激しくなっている
整体院を含む周辺市場は、1兆円を超える規模があります。株式会社矢野経済研究所(2026年7月発表)によると、柔道整復・鍼灸・マッサージ市場は2025年に1兆70億円(前年比101.1%)と推計されています。
一方で、接骨院や鍼灸院も骨盤矯正や姿勢改善などの自費施術に力を入れ始めています。整体院・リラクゼーションサロン・整形外科との間で、患者や顧客の取り合いが激しくなっているのが2026年時点の状況です。国家資格者側の動きは、自費施術の導入で年収を伸ばす方法の記事でも紹介しています。
整体師からの転職先は3つの方向がある
整体師の経験は、ヘルスケア業界以外でも活かせます。株式会社MEDISITEのまとめでは、整体師の転職先として次の3つの方向が挙げられています。
- 業界内転職:ほかの整体院、リラクゼーションサロン、自費サロンなど
- 美容・ヘルスケア系:美容クリニックのカウンセリング職、ヘルスケア関連サービスなど
- 異業種:人材紹介の法人営業、ヘルスケアSaaSのカスタマーサクセスなど
どの方向を選ぶか迷ったら、次の手順で整理すると判断しやすくなります。
- 今きついと感じる原因を「給料・体力・時間・将来」に分けて書き出す
- 施術の仕事そのものを続けたいかどうかを決める
- 続けたいなら固定給の職場や国家資格の取得、離れるなら対人スキルを活かせる職種を調べる
- 候補の職場で、給料体系と1日の施術人数を具体的に確認する
整体師として身につけた接客力や観察力、短時間で信頼関係を築く力は、他業界の対人職種でも評価される強みです。転職市場での見せ方は、転職市場で評価される治療家の特徴をまとめた記事で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)
整体師の給料はどれくらいですか?
整体師の給料は店舗や雇用形態による差が大きく、歩合制の職場も多くあります。ジョブメドレーの掲載求人では、美容整体師の契約職員で月給16.2万〜21.6万円、パート・アルバイトで時給1,350〜1,600円といった例がありました。
整体師は資格がなくても働けますか?
整体師は国家資格ではないため、資格がなくても働けます。ただし、国家資格が必要な「あん摩・マッサージ・指圧」を無資格で仕事として行うと法律違反になります。できる施術の範囲を正しく理解しておくことが大切です。
整体師は何歳まで続けられますか?
年齢の決まりはありませんが、30代以降に体力の限界を感じる人が多い仕事です。立ちっぱなしで力を使う施術が続くため、長く続けるには施術人数や勤務時間に無理のない職場を選ぶことが重要になります。体のケアの時間を確保できるかも確認しましょう。
整体師から国家資格を取るべきですか?
保険が使える施術や安定した給料体系を求めるなら、国家資格の取得は有力な選択肢です。柔道整復師や鍼灸師などは3年以上の養成課程が必要なので、学費や働きながら通えるかも含めて、無理のない計画を立てて検討しましょう。
整体師を辞めたら、どんな仕事に転職できますか?
ほかの整体院やリラクゼーションサロンに加え、美容クリニックのカウンセリング職や、人材紹介の法人営業など異業種も選べます。整体師として培った接客力や観察力は、対人職種で評価されやすい強みです。まずは自分の得意を整理してみましょう。
まとめ|整体師がきついと感じたら、働き方を見直すタイミング
整体師がきついと言われるのは、歩合制で給料が安定しにくく、体力の負担も大きいからです。さらに国家資格との違いから、保険や広告の面で制限を受けやすい事情もあります。
- 歩合制が多く、集客や指名によって給料が大きく変わる
- 30代以降は体力の限界を感じやすく、休みも取りにくい
- 整体は民間療法で、保険適用や広告表現に制限がある
- 市場は1兆円規模だが競争が激しく、転職先は3つの方向から考えられる
きついと感じるのは、あなたの努力が足りないからではありません。働く場所や働き方を変えることで、経験を活かしながら無理なく続けられる道が見つかります。
治療家コネクトでは、退職や転職のご相談を無料で承っています。「整体師を続けるべきか迷っている」「国家資格を取るべきか知りたい」など、考えがまとまっていなくても大丈夫です。
無理に転職をすすめることはありません。まずは相談だけでも大丈夫ですので、お気軽にLINEからご連絡ください。



