「求人が多いから、とりあえずリラクゼーション店で働こうかな」「資格があるなら歩合を上げると言われた」。あん摩マッサージ指圧師の資格を持ちながら、リラク店での仕事を考えている方は少なくありません。
治療家コネクトは、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師などの治療家に特化した人材紹介サービスです。転職相談では、「リラク店で働いてみたら、国家資格を持っていても無資格のスタッフと同じ扱いだった」「施術内容に疑問を感じた」という声を聞くことがあります。
この記事では、無資格のリラクゼーション店とあん摩マッサージ指圧師の法律上の違い、消費者庁が公表した事故のデータ、リラク店で働く前に知っておきたい業界の事情と、資格を生かせる職場選びのポイントを解説します。
「資格を生かせる職場が分からない」という方は、治療家コネクトのLINE無料相談で話を聞くこともできます。
リラク店とあん摩マッサージ指圧師の法律上の違い
あん摩・マッサージ・指圧を仕事として行うには、あん摩マッサージ指圧師の国家資格が必要です。一方、多くのリラクゼーション店は「医療や治療ではない、癒やしのサービス」という位置づけで、資格のないスタッフが働いています。
あん摩マッサージ指圧師とは、国が認めた養成校で学び、国家試験に合格して免許を受けた施術者のことです。国家資格のない「リラクゼーション」「ボディケア」などとは、法律上の立場が大きく違います。
あはき法第1条の決まり
兵庫県の案内によると、あはき法第1条では、医師以外の者が、あん摩、マッサージもしくは指圧を業としようとするときは、あん摩マッサージ指圧師の免許を受けなければならないとされています。
同じ案内では、違反した場合の罰則があることも示されています。資格制度は、体に直接触れる施術の安全を守るための仕組みです。
国家資格とリラク店のスタッフの違い
| 項目 | あん摩マッサージ指圧師 | 無資格のリラク店スタッフ |
|---|---|---|
| 資格 | 国家試験に合格した免許 | 民間の研修のみの場合が多い |
| 学ぶ期間 | 養成校で3年以上 | 店舗の研修で数週間〜数か月 |
| 施術所の届出 | 保健所への開設届が必要 | 不要(医業類似行為を行わない前提) |
| 健康保険 | 医師の同意などの条件で療養費の対象 | 対象外 |
消費者庁の資料でも、あん摩マッサージ指圧と柔道整復は、国が認めた学校や養成施設で3年以上の教育を受け、国家試験に合格した人だけが業として行えると説明されています。
「治療」「改善」をうたえるのは誰か
リラク店の多くは、治療ではなく癒やしやくつろぎを提供するサービスとして営業しています。そのため、お店の案内や接客で「肩こりを治す」「腰痛を改善する」とうたうことは、本来の位置づけから外れてしまいます。
あん摩マッサージ指圧師の資格を持っていても、無資格のスタッフと同じ店舗で働く場合、お店がどんな説明でお客さんを集めているかは確認しておきたい点です。資格者が在籍していることを理由に、店全体が治療をしているように見せる宣伝には注意が必要です。
リラク業界の裏側|無資格の施術による事故も
リラク業界では、短い研修で現場に出るスタッフも多く、施術による事故が起きることがあります。消費者庁は2017年、資格制度のない手技による施術で1,483件の事故情報が寄せられたと公表しました。
あん摩マッサージ指圧師がリラク店で働くと、無資格のスタッフと同じメニューを、同じ時間配分でこなすよう求められることがあります。国家資格で学んだ評価や禁忌の知識を生かしにくい環境です。
消費者庁が公表した事故のデータ
消費者庁が2017年5月26日に公表した注意喚起によると、「整体」「カイロプラクティック」「リラクゼーションマッサージ」など、法的な資格制度がない手技による施術の事故情報が1,483件寄せられています(2009年9月から2017年3月末までの登録分)。
同じ資料では、そのうち治療期間が1か月以上の重い事故が240件と、全体の約16%を占めるとされています。国家資格者として働くなら、こうした事故のリスクがある現場の実態も知っておく必要があります。
あん摩マッサージ指圧師の働く場の変化
厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例」によると、2024年末に就業しているあん摩マッサージ指圧師は119,703人で、前回の2022年より0.7%増えています。一方で、あん摩・マッサージ・指圧を行う施術所は17,531か所と、2.7%減っています。
施術所が減るなかで、リラク店に流れる資格者もいます。しかし、資格の価値を生かせる働き方は、リラク店のほかにもたくさんあります。
資格者が「看板」として使われることも
リラク店のなかには、国家資格者が在籍していることを集客に使いながら、実際の施術の多くは無資格のスタッフが担当している店もあります。資格者は指名を取るための「看板」として扱われ、責任だけを負わされることがあります。
お客さんから体の不調について相談されたとき、「資格者だから」と判断を任されることもあるでしょう。店のルールや責任の所在があいまいなまま働くのは、資格者にとって大きなリスクです。
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リラク店で働く前に確認したいことと職場選び
リラク店で働くかどうかは、「資格が評価されるか」「施術内容が自分の知識と合っているか」「給与体系が安定しているか」の3点で判断するのがおすすめです。資格を生かせる職場は、施術所や介護、訪問などにも広がっています。
夜遅くまでのシフトで、1日に何人もの全身ほぐしを続けるうちに、指と手首が悲鳴を上げる。資格があるのに、その知識を使えない働き方に違和感を覚える人もいます。
リラク店の求人で確認したいこと
- 国家資格者に資格手当や歩合の上乗せがあるか
- 完全歩合ではなく、最低限の給料が保障されているか
- 「治療」「改善」などの言葉を使った接客を求められないか
- 持病のあるお客さんへの対応ルールがあるか
- 1日の施術人数と休憩時間
資格を生かせるほかの職場
- あん摩マッサージ指圧の施術所(治療院)
- 訪問マッサージ
- 介護施設の機能訓練指導員
- 企業のヘルスキーパー
介護施設で働く選択肢はあん摩マッサージ指圧師が機能訓練指導員になるにはで、訪問の仕事は訪問マッサージ求人の見方で詳しく解説しています。
よくある質問
あん摩マッサージ指圧師がリラク店で働くのは損ですか?
必ずしも損ではありませんが、資格が給料に反映されない店では、学んだ知識を生かしにくいことがあります。資格手当や歩合の上乗せがあるか、施術内容が自分の知識と合っているかを確認しましょう。資格を生かせる職場は治療院や介護、訪問などにもあります。
リラク店で「マッサージ」と書いて営業しているのは違法ですか?
あん摩・マッサージ・指圧を仕事として行うには国家資格が必要です。無資格のスタッフが「マッサージ」として施術を行っている場合は、法律に反するおそれがあります。具体的な判断は施術の内容によるため、迷う場合は保健所に確認しましょう。
リラク店の施術で事故は多いのですか?
消費者庁は2017年、資格制度のない手技による施術で1,483件の事故情報が寄せられたと公表しています。そのうち治療期間が1か月以上の事故は240件でした。国家資格者として働く場合も、持病のあるお客さんへの対応など、安全のルールがあるかを確認しましょう。
リラク店から治療院に転職できますか?
はい、転職できます。リラク店で身につけた接客力や施術の経験は、治療院や訪問マッサージでも生かせます。国家資格の知識を使う機会が増えるため、評価や禁忌の確認など、学び直しの意欲を面接で伝えると好印象です。
リラク店で働いた経験は治療院の面接で評価されますか?
接客力や施術の経験として評価されることは多くあります。一方で、治療院では保険の手続きや医師との連携、評価に基づく施術計画など、リラク店にはない仕事もあります。面接では、国家資格の知識を生かした施術に取り組みたいという意欲を伝えると前向きに受け取ってもらえます。
まとめ
あん摩マッサージ指圧師と無資格のリラク店スタッフは、法律上の立場が大きく違います。国家資格の価値を生かせるかどうかを基準に、働く場所を選ぶことが大切です。
- あん摩・マッサージ・指圧を仕事にするには、あはき法第1条で免許が必要
- 資格制度のない手技による事故は、消費者庁に1,483件寄せられている
- リラク店では資格が評価されない場合もある
- 治療院、訪問、介護、ヘルスキーパーなど、資格を生かせる職場は多い
せっかく取った国家資格を、安売りしない働き方を選んでください。
治療家コネクトでは、退職や転職のご相談を無料で承っています。資格を生かせる職場を探したい方、リラク店から治療院や訪問への転職を考えている方も、お気軽にご連絡ください。まずは相談だけでも大丈夫です。



