整骨院の残業は月何時間まで?36協定と上限規制の裏側

夜10時の施術室でベッドを片付けながら残業時間に不安を感じる柔道整復師と「整骨院の残業、上限は?」の見出し
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「閉院は20時なのに、片付けと練習で帰りは毎日22時」「残業が月に何時間あるのか、数えたこともない」。整骨院で働く柔道整復師にとって、長い残業は当たり前のように感じられているかもしれません。

治療家コネクトは、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師などの治療家に特化した人材紹介サービスです。転職相談では、「36協定という言葉を聞いたことがない」「うちの院に残業のルールがあるのか分からない」という声をよく聞きます。小さな院が多い業界だからこそ、残業のルールがあいまいなまま運営されていることがあります。

この記事では、整骨院の残業について、36協定の仕組み、法律で決まっている残業時間の上限、割増賃金のルール、自分の職場が守っているかを確認する方法と相談先を、厚生労働省の資料をもとに解説します。

「毎日の残業で体が限界」という方は、治療家コネクトのLINE無料相談で話を聞くこともできます。

目次

整骨院の残業は月何時間まで?法律の上限

残業(時間外労働)の上限は、原則として月45時間・年360時間です。臨時的な特別の事情があって労使が合意した場合でも、年720時間以内、休日労働を含めて月100時間未満などの上限があり、これを超えると法律違反になります。

36協定とは、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて残業や休日出勤をさせるために、院と働く人の代表が結ぶ協定のことです。労働基準法第36条に定められているため、こう呼ばれています。

時間外労働の上限規制の中身

厚生労働省の「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」によると、上限規制は大企業で2019年4月から、中小企業で2020年4月から始まっています。主な決まりは次のとおりです。

項目 上限
原則 月45時間・年360時間
特別条項がある場合の年間 年720時間以内
時間外労働+休日労働(単月) 月100時間未満
時間外労働+休日労働(2〜6か月平均) 月80時間以内
月45時間を超えられる回数 年6か月まで

同じ資料では、これらに違反した場合は罰則の対象になると説明されています。上限は、院の規模にかかわらず整骨院にも当てはまります。

36協定がなければ残業そのものができない

厚生労働省の「確かめよう労働条件」では、時間外労働や休日労働をさせるには36協定の締結が必要と説明されています。36協定を結ばずに残業をさせることは、それだけで法律に反します。

月45時間はどのくらいの残業か

月45時間の残業は、1か月の出勤日を22日とすると、1日あたり約2時間にあたります。閉院後の片付けや練習で毎日2時間以上残っているなら、原則の上限を超えている可能性があります。

さらに、休日出勤がある月は、時間外労働と休日労働の合計にも注意が必要です。日曜の勉強会やイベントへの参加が院の指示なら、休日労働として数えられることがあります。

整骨院で残業が長くなる業界の裏側

整骨院で残業が長くなる背景には、受付締め後の片付けやカルテ整理、閉院後の練習や勉強会、そして36協定や残業時間を管理する仕組みがない院の多さがあります。残業として数えられていない時間も多いのが実情です。

20時に最後の患者さんを見送ったあと、洗濯、ベッドの消毒、レジ締め、翌日の予約確認。そこから院長の指導で手技の練習が始まり、駅に着くのは22時過ぎ。そんな毎日が「普通」になっている院もあります。

残業として数えられていない時間

  • タイムカードを押した後の片付けや掃除
  • 院長の指示で行う閉院後の練習や勉強会
  • 始業前の準備やミーティング
  • 昼休み中の電話番や受付対応

院の指示で行う作業は、たとえタイムカードを押した後でも労働時間にあたる可能性があります。練習の扱いについては整骨院の居残り練習が労働時間になる基準で、休憩については整骨院で休憩が取れないときの対処で詳しく解説しています。

残業代の割増率

同じ「確かめよう労働条件」によると、時間外労働には1時間あたりの賃金の25%以上、法定休日の労働には35%以上の割増賃金が必要です。月60時間を超える時間外労働は50%以上で、中小企業への猶予は2023年4月1日に廃止されています。

残業代が払われていない場合は、整骨院のサービス残業への対処法も確認しておきましょう。

残業代の計算に使う1時間あたりの賃金には、基本給だけでなく、一部の手当も含まれます。給与明細の内訳もあわせて確認しておきましょう。

💬 残業の少ない整骨院もあります

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自分の院の残業ルールを確認する方法と相談先

自分の院が残業のルールを守っているかは、36協定が結ばれて周知されているか、実際の残業時間が上限を超えていないかで確認できます。疑問があれば、記録を残したうえで労働基準監督署に相談できます。

「院長に聞きにくい」という方も、まずは自分の働いた時間を数えてみることから始めましょう。数字にすると、問題の大きさが見えてきます。

確認の手順

  1. 毎日の出勤時刻と、実際に院を出た時刻を記録する
  2. 1日8時間・週40時間を超えた時間を、月ごとに合計する
  3. 院内に36協定が掲示されているか、閲覧できるかを確認する
  4. 給与明細の残業代が、記録した残業時間と合っているか確かめる
  5. 上限を超えている、36協定がないなどの場合は、労働基準監督署に相談する

残業の少ない職場を選ぶポイント

転職を考えるなら、見学や面接で「閉院後、スタッフの皆さんは何時ごろに帰っていますか」と聞いてみましょう。練習や勉強会が勤務時間内かどうかも、働きやすさを大きく左右します。

休日の多さも合わせて比べたい方は、整骨院の年間休日の目安と選び方も参考にしてください。

残業の記録は自分の身を守る

院のタイムカードが実際の退勤時刻と違う場合でも、自分で付けた記録は大切な証拠になります。スマートフォンのメモや手帳に、退勤時刻と残っていた理由を毎日書いておきましょう。

駅の改札を通った時刻の履歴や、院長からの業務連絡の送信時刻なども、実際に働いていた時間を示す手がかりになります。未払いの残業代は、支払日から3年以内なら請求できます。

よくある質問

整骨院で月60時間残業しているのは違法ですか?

36協定に特別条項があり、年720時間などの上限を守っていれば、すぐに違法とは限りません。ただし原則の上限は月45時間で、これを超えられるのは年6か月までです。また、月60時間を超える部分には50%以上の割増賃金が必要です。

36協定を見たことがないのですが、確認できますか?

36協定は、院が働く人に周知しなければならないものです。院内への掲示や書面の配布などで確認できるはずなので、院長や事務担当に見せてほしいと伝えてみましょう。協定そのものがない場合は、残業をさせること自体が法律に反します。

閉院後の練習時間は残業に含まれますか?

院長の指示で参加が事実上義務になっている練習は、労働時間として扱われる可能性があります。その場合は残業時間に含まれ、残業代の対象にもなります。参加が本当に自由かどうか、参加しないと不利益があるかが判断の目安です。

残業が多すぎる整骨院から転職したいときはどうすればいいですか?

まずは実際の残業時間を記録し、未払いの残業代があれば請求も検討しましょう。そのうえで在職中に転職活動を進めると、焦らずに次の職場を選べます。見学では閉院後のスタッフの様子を確認し、同じ環境を繰り返さないようにしましょう。

パートやアルバイトにも残業の上限はありますか?

はい、雇用形態にかかわらず、時間外労働の上限規制は適用されます。パートでも1日8時間・週40時間を超えて働く場合は36協定が必要で、割増賃金の対象になります。シフトが長くなりがちな方は、自分の労働時間を記録しておきましょう。

院長に36協定について聞いたら嫌な顔をされそうです。どうすればいいですか?

「自分の残業時間がルールの範囲内か確認したいので」と、目的をはっきり伝えると角が立ちにくくなります。それでも答えてもらえない場合は、院内の掲示物や就業規則を確認したり、労働基準監督署に問い合わせたりする方法もあります。

まとめ

整骨院の残業にも、法律の上限があります。原則は月45時間・年360時間で、特別な事情があっても年720時間、月100時間未満などの上限を超えることはできません。

  • 残業をさせるには36協定の締結が必要
  • 上限規制は中小企業でも2020年4月から適用されている
  • 閉院後の片付けや指示された練習も労働時間になりうる
  • 時間外は25%以上、月60時間超は50%以上の割増賃金が必要

自分の働いた時間を数えることが、働き方を見直す第一歩です。

治療家コネクトでは、退職や転職のご相談を無料で承っています。残業の少ない整骨院を探したい方、今の働き方に限界を感じている方も、お気軽にご連絡ください。まずは相談だけでも大丈夫です。

夜10時の施術室でベッドを片付けながら残業時間に不安を感じる柔道整復師と「整骨院の残業、上限は?」の見出し

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