「家族の名前で、うちの院の口コミを書いておいて」「患者さんに星5のレビューをお願いしてノルマにする」。整骨院で働いていて、院長からこんなことを頼まれて困っていませんか。
治療家コネクトは、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師などの治療家に特化した人材紹介サービスです。「口コミを書かないと評価が下がると言われた」「自分の院をほめるレビューを、患者のふりをして書かされた」
この記事では、整骨院で口コミ投稿を強要されたときに知っておきたいステルスマーケティング(ステマ)規制の内容、スタッフが関わることのリスク、角を立てずに断る方法と相談先を、消費者庁の情報をもとに解説します。
「口コミのノルマや投稿の指示がつらい」という方は、治療家コネクトのLINE無料相談で話を聞くこともできます。
整骨院の口コミ投稿強要とは?よくあるパターン
地図アプリや口コミサイトの評価は、整骨院の集客に大きく関わります。そのため、評価を上げようとして、スタッフに口コミの投稿を指示する院があります。
スタッフや家族が患者のふりをして書く
もっとも問題になりやすいのが、スタッフ本人やその家族・友人が、患者さんのふりをして高評価の口コミを書くよう指示されるケースです。実際には施術を受けていないのに「肩こりがすぐ良くなりました」などと書くことは、見る人をだますことにつながります。
患者さんへの依頼にノルマがある
「1日○件、患者さんに口コミをお願いすること」とノルマを決め、達成できないと注意されたり評価を下げられたりする院もあります。患者さんに口コミをお願いすること自体がすぐに違法になるわけではありませんが、お礼の品と引き換えに高評価を書いてもらうような方法は、問題になることがあります。
悪い口コミへの反論や他院への書き込み
悪い口コミに対して、患者さんのふりをして反論を書かせたり、近くの整骨院に低評価をつけさせたりする指示もあります。ほかの院の評判を落とす書き込みは、別のトラブルにつながるおそれもあります。
転職相談で聞く口コミの悩み
転職相談では、「休みの日に家族のスマホで口コミを書くよう言われた」「口コミの件数が少ないと朝礼で名前を出される」といった声を聞くことがあります。集客に悩む院ほど、口コミの数や評価にこだわりやすい傾向があります。口コミの数字ばかりを気にする院は、施術や患者さんへの向き合い方よりも、見た目の評価を優先している可能性があります。
口コミの数字で院を選ぶときの注意
転職先を選ぶときも、口コミの評価だけで判断しないことが大切です。短い期間に似た文章の高評価が並んでいる、施術の内容がわからないほめ言葉ばかりといった場合は、見学のときに院の雰囲気を自分の目で確かめましょう。
2023年10月から始まったステマ規制
2023年10月1日から、広告であることを隠した宣伝(ステルスマーケティング)が、景品表示法の不当表示として規制されるようになりました。消費者庁のステルスマーケティングの案内で内容が説明されています。
規制されるのは広告を出す側
ステマ規制の対象になるのは、広告を出す事業者、つまり整骨院の側です。院が自分で書いた口コミや、院がスタッフや第三者に頼んで書かせた口コミは、院の広告とみなされます。それなのに広告だとわからない形で載せると、規制の対象になる可能性があります。
投稿を頼むことも広告になりうる
院から頼まれて、または見返りをもらって書いた口コミは、書いた人が患者さんであっても、院の広告とされることがあります。「頼まれて書いた」ことが見る人にわからないまま載っていると、ステマにあたるおそれがあります。
スタッフが書いた口コミも院の広告
院長の指示でスタッフが書いた口コミは、院が自分で出した広告と同じように扱われます。スタッフ個人が罰せられる仕組みではありませんが、事実でない内容を書かされることは、治療家としての信頼にも関わります。広告のルールは柔道整復師法でも決められているので、接骨院の闇とは?の記事もあわせて読んでみてください。
「広告」「PR」と書けばよいわけではない
院が頼んだ口コミを載せる場合は、広告であることがわかるようにする必要があります。ただし、口コミサイトの多くは、お店の関係者による投稿や、見返りと引き換えの投稿を利用規約で禁止しています。表示を工夫すればよいという話ではなく、そもそもスタッフや関係者が患者のふりをして書くことは避けるべきです。
見返りつきの口コミ依頼にも注意
「口コミを書いてくれたら次回の施術を割引」「高評価ならプレゼント」のように、見返りと引き換えに口コミを頼む方法も、院の広告とされやすいやり方です。受付で患者さんに声をかけるよう指示されたときは、どんな頼み方をするのか確認しておきましょう。
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口コミ投稿を断るときの考え方と相談先
院長の指示を断るのは勇気がいります。ただ、事実でない口コミを書くことは、院にとっても大きなリスクです。院を守るためにも、落ち着いて伝えましょう。
「院のリスクになる」と伝える
「2023年からステマが規制されていて、スタッフが書いた口コミは院の広告として扱われるそうです。院に迷惑がかかるといけないので、書くのは控えたいです」のように、院のためを思っていることを添えると、角が立ちにくくなります。
指示の内容を記録しておく
口コミの投稿を強く迫られたり、断ったことで叱られたり給料を下げられたりした場合に備えて、指示の内容をメモやLINEの画面などで残しておきましょう。日付、言われたこと、その場にいた人を書いておくと、あとで相談するときに役立ちます。
パワハラにあたるときは相談を
ノルマを理由に人前で強く叱られる、断ったことで仕事を外されるといった扱いは、パワーハラスメントにあたることがあります。労働局の総合労働相談コーナーに相談できるほか、整骨院のパワハラの相談先でも相談先をまとめています。
口コミに頼らない院を選ぶ
口コミの強要が続く院で働き続けると、患者さんへの説明や施術の質より、評価の数字ばかりを気にする働き方になりがちです。誠実な集客をしている院かどうかは、面接で「新しい患者さんはどのように来院されていますか」と聞いてみるとわかることがあります。ブラックな求人の見分け方はこんな求人はやめとけ【柔道整復師編】も参考にしてください。
よくある質問
院長に頼まれて口コミを書いたら違法ですか?
ステマ規制の対象になるのは、広告を出す側の院です。ただし、事実でない内容を患者のふりをして書くことは、見る人をだますことになるため、書くのは控えましょう。
患者さんに口コミをお願いするのも禁止ですか?
お願いすること自体がすぐに違法になるわけではありません。ただし、お礼の品と引き換えに高評価を頼むなど、院の働きかけで書かれた口コミが広告だとわからない形で載っていると、ステマにあたるおそれがあります。
口コミのノルマを断ったら評価を下げられました。
断ったことを理由に不当な扱いを受けた場合は、指示や扱いの記録を残し、労働局の総合労働相談コーナーに相談しましょう。
すでに書いてしまった口コミはどうすればいいですか?
自分で書いた口コミは、多くのサイトで自分で削除できます。気になる場合は、院長にも事情を伝えたうえで削除を検討しましょう。
ステマ規制はいつから始まりましたか?
2023年10月1日から、景品表示法の不当表示として規制されています。
口コミサイトの規約にもふれますか?
多くの口コミサイトは、お店の関係者による投稿や、見返りと引き換えの投稿を利用規約で禁止しています。規約違反の口コミは削除されたり、院の評価に影響したりすることがあります。
口コミを書かないとクビになりますか?
口コミを書かなかったことだけを理由に解雇することは、合理的な理由があるとは言いにくいでしょう。解雇をほのめかされたときは、言われたことを記録して相談窓口に相談しましょう。
まとめ
整骨院でスタッフや家族が患者のふりをして口コミを書くことや、院が頼んで書かせた口コミを広告とわからない形で載せることは、2023年10月から始まったステマ規制にふれるおそれがあります。規制の対象は院の側ですが、事実でない口コミを書くことは治療家としての信頼にも関わります。院のリスクになることを添えて丁寧に断り、強要が続くときは記録を残して相談しましょう。
治療家コネクトでは、退職や転職のご相談を無料で承っています。口コミのノルマや院の方針に悩んでいる方、誠実な経営をしている院を探したい方も、お気軽にご連絡ください。まずは相談だけでも大丈夫です。



