「資格を取ったばかりの見習いだから、最初の半年は月給15万円」「研修中は時給が出ない」。整骨院に入ったばかりで、こんな給料の条件に疑問を感じていませんか。
治療家コネクトは、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師などの治療家に特化した人材紹介サービスです。「見習い期間の給料を時給に直したら、最低賃金より低かった」「練習の時間が長くて、時給にすると驚くほど安い」
この記事では、整骨院の見習い期間の給料が最低賃金を下回っていないかを確かめる計算方法、2026年度の最低賃金の金額、試用期間中に最低賃金を下げられる特例の条件、下回っていたときの相談先を、厚生労働省の情報をもとに解説します。
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見習い期間でも最低賃金は守らなければならない
最低賃金は、雇われて働くすべての人に適用されます。「見習い」「研修中」「試用期間」といった名前がついていても、原則として最低賃金を下回る給料にすることはできません。
2026年度の最低賃金は全国平均1,177円
厚生労働省の発表によると、2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,177円になりました。前の年度の1,121円から56円の引き上げです。もっとも高い地域は1,280円、もっとも低い地域は1,085円で、2026年10月1日から12月2日にかけて順に発効します。自分が働く都道府県の金額を確認しておきましょう。
正社員の月給にも最低賃金がかかわる
最低賃金は時間あたりの金額で決められていますが、月給制の正社員にも関係があります。月給を時間あたりの金額に直して、最低賃金を下回っていないかを確かめます。月給の額だけを見て「正社員だから大丈夫」と考えないようにしましょう。
下回っている部分は払ってもらえる
最低賃金より低い給料の約束をしても、その部分は無効になり、最低賃金と同じ額で約束したものとみなされます。院には差額を支払う義務があり、守らない場合の罰則も定められています。
転職相談で聞く見習い期間の給料
転職相談では、「国家試験に合格するまでは助手扱いで、時給にすると数百円だった」「見習い期間がいつまで続くのか決まっていない」という声を聞くことがあります。整骨院では、学生のころからアルバイトとして働き、そのまま就職する人も多く、給料の条件をきちんと確認しないまま働き始めてしまうことがあります。「勉強させてもらっている」という気持ちから、給料について言い出しにくいと感じる人も少なくありません。
見習い期間の長さも確認する
見習い期間や試用期間の長さは、雇用契約書や就業規則に書かれているのが一般的です。期間が決まっていない、何度も延ばされるといった場合は、給料の条件とあわせて院に確認しておきましょう。
月給を時給に直して最低賃金と比べる方法
見習い期間の給料が最低賃金を下回っていないかは、次の手順で確かめられます。
月給を月の所定労働時間で割る
月給(最低賃金の計算に入る部分)を、1か月の平均の所定労働時間で割ると、1時間あたりの金額がわかります。たとえば、月給15万円で1日9時間、月に23日働く決まりなら、所定労働時間は207時間です。15万円÷207時間で、1時間あたり約725円となり、多くの地域の最低賃金を大きく下回ってしまいます。
計算に入れない手当がある
最低賃金と比べるときは、残業代や休日・深夜の割増賃金、通勤手当、家族手当、精皆勤手当、賞与などは計算に入れません。基本給と、資格手当など毎月決まって払われる手当を合わせて計算します。「手当を全部足せば最低賃金を超える」という説明には注意しましょう。
練習や準備の時間も労働時間
院長の指示で参加する朝の準備や閉院後の練習、勉強会も、労働時間にあたる場合があります。実際に働いている時間が長いほど、時間あたりの給料は低くなります。居残り練習の扱いは整骨院の居残り練習の記事で詳しく解説しています。
歩合給がある場合の考え方
見習い期間に歩合給の割合が大きい院では、施術数が少ない月に給料が大きく下がることがあります。歩合給であっても、働いた時間に応じて最低賃金以上の給料が支払われなければなりません。歩合制の注意点は歩合制の整骨院はやめとけ?の記事も参考にしてください。
自分で計算してみるときは、給与明細と雇用契約書を並べて、基本給と手当の内訳、1日の所定労働時間と月の出勤日数を書き出しておくと間違いにくくなります。
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試用期間の減額特例と、下回っていたときの相談先
最低賃金には、決められた条件を満たす場合に限って、一部の人の最低賃金を下げられる「減額特例」という仕組みがあります。試用期間中の人もその対象の一つです。
減額特例は労働局の許可が必要
試用期間中の人の最低賃金を下げるには、院が都道府県労働局長の許可を受けなければなりません。許可を受けた場合でも、下げられる期間は最長6か月、下げられる額は最低賃金の20%までとされています。院が勝手に「見習いだから」と最低賃金を下回る給料にしてよいわけではありません。
まずは院に計算の根拠を聞く
計算してみて最低賃金を下回っていそうなときは、雇用契約書や給与明細を手元に、院に給料の内訳と所定労働時間を確認してみましょう。減額特例の許可を受けているかどうかも聞いてかまいません。
労働基準監督署に相談できる
説明に納得できないときは、労働基準監督署に相談できます。雇用契約書、給与明細、出勤・退勤の記録をそろえておくと、話がスムーズです。未払いの賃金は3年までさかのぼって請求できます。試用期間で辞めるか迷っている方は整骨院を試用期間で辞めたいときの記事も参考にしてください。
入職前に確認しておきたいこと
これから就職・転職する人は、見習い期間の有無と長さ、その間の給料と所定労働時間、期間が終わったあとの給料を、内定を承諾する前に書面で確認しておきましょう。口頭の説明だけで決めず、雇用契約書や労働条件通知書で確かめることが大切です。
給料の問題は、働き始めてから言い出すほど話しにくくなります。疑問を感じたら早めに確認し、記録を残しておくことが、自分を守る近道です。
よくある質問
見習い期間なら最低賃金より低くてもいいですか?
いいえ。見習いや研修中でも、原則として最低賃金が適用されます。試用期間中に最低賃金を下げるには、院が労働局長の許可を受ける必要があります。
2026年度の最低賃金はいくらですか?
全国加重平均は1,177円です。都道府県ごとに金額が違い、2026年10月1日から12月2日にかけて順に発効します。
月給制の場合はどうやって確認しますか?
最低賃金の計算に入る月給を、1か月の平均の所定労働時間で割って、1時間あたりの金額を出します。その金額を、働く地域の最低賃金と比べます。
資格手当も計算に入れていいですか?
毎月決まって払われる資格手当などは、計算に入れて考えます。残業代や通勤手当、家族手当、精皆勤手当、賞与などは入れません。
最低賃金を下回っていた分はもらえますか?
はい。最低賃金を下回る部分は、最低賃金と同じ額で約束したものとみなされ、院には差額を支払う義務があります。請求できる期間は3年です。
見習い期間はどれくらいが一般的ですか?
院によって違いますが、雇用契約書や就業規則に期間が書かれているのが一般的です。期間が決まっていない場合は、院に確認しておきましょう。
学生アルバイトにも最低賃金は適用されますか?
はい。学生のアルバイトや資格を取る前の助手でも、雇われて働く人には最低賃金が適用されます。
減額特例の許可を受けているかはどうすればわかりますか?
院に確認するのが確実です。許可を受けていれば、院は許可を受けた内容を説明できるはずです。説明がないときは、労働基準監督署に相談しましょう。
まとめ
整骨院の見習い期間でも、最低賃金は原則として守られなければなりません。月給を所定労働時間で割って、働く地域の最低賃金と比べてみましょう。2026年度の全国加重平均は1,177円です。試用期間中に最低賃金を下げるには労働局長の許可が必要で、期間は最長6か月、減額は20%までです。下回っていそうなときは、記録をそろえて院や労働基準監督署に相談しましょう。
治療家コネクトでは、退職や転職のご相談を無料で承っています。見習い期間の給料に不安がある方、新人を大切に育てる院を探したい方も、お気軽にご連絡ください。まずは相談だけでも大丈夫です。



