「この整骨院で、結婚や出産をしても働き続けられるのかな」。先輩に女性スタッフが少ない職場で、将来に不安を感じている女性の柔道整復師は少なくありません。立ち仕事で体力も使い、夜は遅くまで診療が続く職場も多いからです。
働きやすい整骨院とは、性別やライフステージに関係なく、休み方や働き方を相談でき、長く勤められる仕組みがある職場のことです。女性の柔道整復師が職場を選ぶときは、給与だけでなく、休暇制度が実際に使われているかを確かめることが大切です。
この記事では、女性柔道整復師が働きやすい整骨院の選び方を、産休・育休の法律上のルールや、厚生労働省の調査データとあわせて解説します。
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女性柔道整復師が整骨院選びで不安を感じやすい理由
女性柔道整復師が整骨院選びで不安を感じやすいのは、体力的な負担と、産休・育休の前例が少ない職場が多いことが主な理由です。制度があっても「実際に取った人がいない」職場では、相談そのものをためらってしまいます。
厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、就業している柔道整復師は78,666人です。整骨院は少人数の職場が多いため、一人が長く休むと、残ったスタッフの負担が大きくなりやすい構造があります。
体力面と勤務時間の負担
整骨院の仕事は、立ちっぱなしの施術や、患者さんの体を支える動作が多く、体への負担が大きくなりがちです。午前と午後の二部制で、受付終了後にカルテ整理や片付けをしていると、帰宅が21時を過ぎる日もあります。
よくあるケースとして、妊娠がわかったあとも、重い患者さんの介助や長時間の立ち仕事が続き、誰にも言い出せずに体調を崩してしまうことがあります。体調に合わせて業務を調整できるかどうかは、職場選びの大切なポイントです。
女性スタッフが少ない職場ならではの悩み
- 更衣室や休憩スペースが男女で分かれていない
- 産休・育休を取った先輩がいないため、相談しにくい
- 女性の患者さんの施術を任されがちで、予約が偏る
- 院長に体調の相談をしづらい雰囲気がある
こうした悩みは、本人の努力だけでは解決しにくいものです。職場を選ぶ段階で、仕組みとして整っているかを確かめましょう。
また、女性の柔道整復師は、同性の患者さんから「女性の先生だと安心できる」と指名されることも多く、職場にとって欠かせない存在です。自分の強みを理解して、遠慮せず働き方の希望を伝えてよいのだと考えてください。
産休・育休の法律上のルールと、取得の実態
産休と育休は、正社員かどうかに関わらず、条件を満たせば法律で取得が認められている休みです。整骨院の規模が小さくても、「うちは制度がないから」という理由で断ることはできません。
労働基準法第65条では、出産予定日の6週間前(双子以上は14週間前)から請求すれば休業でき、出産後8週間は原則として働かせてはいけないと定められています。育児休業は、育児・介護休業法により、原則として子どもが1歳になるまで取得できます。
育休の取得率は女性で約9割
厚生労働省の「令和7年度雇用均等基本調査」によると、在職中に出産した女性の育児休業取得率は88.3%でした。男性の取得率も50.9%と、初めて5割を超えています。
全国の職場では育休を取ることが当たり前になりつつあります。整骨院だけが例外ではありません。夫婦で子育てを分担しやすくなっていることも、働き続けるうえで心強い変化です。
休業中の収入を支える制度
産休・育休中は給与が出ないことが多いものの、条件を満たせば公的な給付を受けられます。
- 出産手当金(健康保険から、産休中の生活を支える給付)
- 育児休業給付金(雇用保険から、育休中の生活を支える給付)
- 産休・育休中の社会保険料の免除
どれも、健康保険や雇用保険に加入していることが前提です。社会保険に加入していない整骨院では受け取れない給付もあるため、入職前の確認が欠かせません。加入状況の確認方法は社会保険なしの整骨院は大丈夫?柔道整復師の確認ポイントで解説しています。
妊娠中の体調についても、法律上の配慮が定められています。妊娠中の女性が請求した場合、事業主は軽い業務に替えなければならないとされており、時間外労働や深夜業も請求があれば制限されます。つらいときは我慢せず、早めに相談することが大切です。
育休から復帰したあとも、3歳未満の子どもを育てる人は短時間勤務を利用できる制度があります。復帰後の働き方まで見通せる職場かどうかも、あわせて確認しておきましょう。
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女性柔道整復師が働きやすい整骨院を見分けるポイント
女性柔道整復師が働きやすい整骨院かどうかは、制度の有無よりも「実際に使った人がいるか」と「勤務時間を調整できるか」で見分けるのが確実です。求人票の言葉だけでなく、見学や面接で具体的な事例を聞いてみましょう。
見学の日、受付の奥にある休憩スペースや更衣室をさりげなく見せてもらうだけでも、女性スタッフへの配慮がどこまであるかが見えてきます。
求人票と面接で確認したいこと
- 産休・育休を取得したスタッフが過去にいるか、その後復帰しているか
- 時短勤務や、午前のみ・午後のみなどの働き方ができるか
- 健康保険と雇用保険に加入しているか
- 年間休日の日数と、希望休の取りやすさ
- 女性スタッフの人数と、年代
休みの取りやすさについては整骨院は休みが少ない?柔道整復師の年間休日の目安と選び方も参考にしてください。
整骨院以外の選択肢も視野に入れる
整骨院にこだわらず、整形外科クリニックやデイサービスの機能訓練指導員など、勤務時間が安定しやすい職場を選ぶ女性柔道整復師もいます。日中中心の勤務で夜の診療がない職場は、子育てと両立しやすい傾向があります。
大切なのは、「今」だけでなく「数年後」の暮らしを想像して選ぶことです。結婚や出産の予定がまだなくても、長く働ける職場かどうかを早めに見極めておくと安心です。
面接のときに、院長が「うちは女性も多く活躍しています」と話した場合は、「どのような働き方をされていますか」と一歩踏み込んで聞いてみてください。具体的なエピソードがすぐに出てくる職場は、実際に女性が働きやすい環境である可能性が高いです。
よくある質問(FAQ)
整骨院でパートの柔道整復師でも育休は取れますか?
条件を満たせば、パートでも育児休業を取得できます。子どもが1歳6か月になるまでに契約が終わることが明らかでない場合などが対象です。雇用保険に加入していれば育児休業給付金も受け取れるため、勤務先で加入状況を確認しましょう。
妊娠したら整骨院の仕事はいつまで続けられますか?
体調によって人それぞれですが、労働基準法では出産予定日の6週間前から請求すれば産休を取れます。妊娠中は、重い介助や長時間の立ち仕事を軽い業務に替えてもらうよう請求することもできるので、早めに院長に相談しましょう。
面接で産休・育休のことを聞いても不利になりませんか?
聞き方を工夫すれば、不利になることは少ないです。「長く働きたいので、産休や育休を取った方がいるか教えてください」と、長く勤めたい意思とセットで聞くと前向きに受け止められます。答え方で職場の姿勢も見えてきます。
子育てと両立しやすい柔道整復師の職場はどこですか?
夜の診療がない整形外科クリニックや、日中中心のデイサービスなどは、勤務時間が安定しやすく両立しやすい傾向があります。整骨院でも、時短勤務や午前のみの勤務を認めている院があるので、求人票で勤務形態を確認しましょう。
女性の柔道整復師が転職するなら何歳くらいまでがよいですか?
年齢に明確な区切りはありません。ただ、結婚や出産を考えているなら、その前に働きやすい職場へ移っておくと、産休・育休の取得条件を満たしやすくなります。雇用保険の加入期間などが関わるため、早めに準備しておくと安心です。
まとめ
女性柔道整復師が長く働ける整骨院を選ぶには、制度があるかではなく、実際に使われているかを確かめることが大切です。
- 産休は出産予定日の6週間前から、産後8週間は原則就業できない
- 育休は原則として子どもが1歳になるまで取得できる
- 女性の育休取得率は88.3%(令和7年度雇用均等基本調査)
- 取得実績・時短勤務・社会保険の加入を面接で確認する
ライフステージが変わっても、柔道整復師としての経験を活かし続けられる職場を選びましょう。
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