「養成校を出てから都市部の整骨院で働いてきたけれど、そろそろ地元に帰りたい」「親のことも気になるし、地元で腰を落ち着けて働きたい」。年数を重ねるうちに、こう考える柔道整復師は少なくありません。
結論から言うと、Uターン転職は、在職中に地元の求人を調べ、見学の日程と退職のタイミングを逆算して進めるのが基本です。条件を満たせば、国と自治体の移住支援金を受けられる場合もあります。この記事では、地元で整骨院を探す手順、給料と生活費の比べ方、移住支援金の基本を解説します。
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Uターン転職は「在職中の情報収集」から始める
Uターン転職は、今の院で働きながら地元の求人を調べ、見学や面接の日程を決めてから退職を伝えるのが基本の流れです。先に辞めてから探すと、収入のない期間が長引くおそれがあります。
Uターン転職とは、地元を離れて働いていた人が、生まれ育った地域に戻って働くことです。地元以外の地方へ移る場合は「Iターン」、地元の近くの都市へ移る場合は「Jターン」と呼ばれることもあります。
たとえば、都市部の整骨院で7年働いた30代の柔道整復師が、親の体調をきっかけに地元へ戻ることを考え始めたとします。急いで辞めてしまうと、地元で希望に合う院が見つかるまで収入が途絶えるかもしれません。今の院で働きながら、半年ほどかけて準備を進めるほうが、落ち着いて職場を選べます。
Uターン転職の進め方
- 地元で働きたいエリアと、希望する条件(給料、休日、通勤)を決める
- 求人サイトやハローワークで、地元の整骨院・接骨院の求人を調べる
- 帰省のタイミングなどに合わせて、職場見学と面接の日程を組む
- 内定と入職日が決まってから、今の院に退職を伝える
- 引っ越し、住民票、健康保険などの手続きを進める
地元と今の住まいが離れている場合は、見学や面接のたびに移動が必要です。オンラインでの面談に対応してくれる院もあるため、まずは問い合わせてみましょう。
退職を伝える時期
引っ越しを伴う転職は、引き継ぎや住まいの準備にも時間がかかります。就業規則で決められた申し出の時期を確認し、余裕を持って退職を伝えましょう。退職届の出し方は、整骨院の退職届の記事で解説しています。
地元の整骨院の探し方
地元の整骨院の求人は、全国向けの求人サイトだけでなく、ハローワークや地域の人のつながりからも見つかることがあります。いくつかの方法を組み合わせて探しましょう。
- ハローワークインターネットサービスで、地元の市町村を指定して検索する
- 都道府県や市町村のUターン・移住の相談窓口を利用する
- 養成校の同級生や、地元で働く先輩に話を聞く
- 治療家向けの転職支援サービスに、希望のエリアを伝える
柔道整復師の免許は国家資格なので、地元に戻っても、そのまま働くことができます。都市部で身につけた施術の経験や、保険外施術、スポーツ外傷への対応などは、地元の院でも強みとして伝えられます。
地元ならではの確認ポイント
地方の整骨院では、車での通勤が前提になっていたり、高齢の患者さんが多かったりと、都市部とは働き方が違うこともあります。訪問施術や機能訓練など、地域のニーズに合わせた仕事に関わる機会があるかも確認しておきましょう。
また、地元では院長や患者さんと、地域の中でのつながりが深くなりやすいものです。見学のときに、院の雰囲気やスタッフの定着の様子をよく見ておくと安心です。
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将来、地元で開業したいと考えている人にとっては、地域の院で働きながら、患者さんの層や競合の様子を知ることも大きな財産になります。
給料だけでなく生活費も含めて比べる
地方の整骨院は、都市部に比べて給料の水準が低く見えることがあります。ただし、家賃などの生活費も下がることが多いため、給料の額面だけでなく、手元に残るお金で比べることが大切です。
| 比べる項目 | 確認したいこと |
|---|---|
| 給料 | 基本給、歩合、残業代の扱い、賞与の有無 |
| 住まい | 家賃、実家から通えるか、住宅手当の有無 |
| 通勤 | 車通勤の可否、ガソリン代など通勤手当の有無 |
| 休日 | 年間休日の日数、日曜・祝日の診療の有無 |
| 保険 | 社会保険への加入、退職金の制度 |
車が必要な地域では、車の購入費や維持費も考えておく必要があります。社宅や寮が用意されている場合は、整骨院の社宅で確認することの記事も参考にしてください。
住民税は前の住所の市区町村に払うことがある
個人住民税は、その年の1月1日に住んでいた市区町村が、前の年の所得をもとに課税する仕組みです。そのため、年の途中で地元に引っ越しても、その年度の住民税は、前に住んでいた市区町村に納めることになります。転職の前後で納め方が変わることもあるため、通知書をよく確認しましょう。
引っ越しの後に必要な主な手続き
- 新しい市区町村に転入届を出す(引っ越した日から14日以内)
- 運転免許証などの住所を変更する
- 次の院で健康保険や厚生年金の手続きをする(入職までに空白があれば国民健康保険などに加入)
- 銀行口座やクレジットカードの住所を変更する
引っ越しと入職の時期が重なると、手続きが慌ただしくなります。入職日は、引っ越しが落ち着く余裕を見て決めるのがおすすめです。
条件を満たせば移住支援金を受けられる
東京圏から地方へ移り住んで就職する人は、条件を満たせば、国と自治体の「移住支援金」を受けられる場合があります。内閣府の資料では、支給額は世帯で最大100万円、単身で最大60万円とされています。
移住支援金とは、東京23区に住んでいた人や、東京圏から23区に通勤していた人が、東京圏の外へ移住して就職などをした場合に、国と自治体が支給するお金です。2023年度からは、18歳未満の子どもと一緒に移住する場合、子ども1人につき最大100万円が加算される仕組みも設けられています。
移住支援金の注意点
- 実施しているかどうか、金額や条件は、移住先の自治体によって違う
- 移住先の都道府県が対象として掲載した求人に就職することなどが条件になる
- 移住してから一定期間が過ぎた後に申請する場合が多い
- 一定期間内に転出したり、仕事を辞めたりすると、返還を求められる場合がある
移住支援金は、引っ越しや車の購入など、Uターンの初期費用の助けになる制度です。ただし、受け取ることを前提に予算を組むと、条件に当てはまらなかったときに困ります。あくまで「対象なら活用する」という考え方で計画しましょう。
対象になるかどうかは、移住先の自治体のホームページや窓口で、最新の要件を必ず確認しましょう。
よくある質問(FAQ)
Uターン転職は、今の院を辞めてから探してもいいですか?
可能ですが、収入のない期間が長引くおそれがあります。在職中に地元の求人を調べ、内定と入職日が決まってから退職を伝えるのが安心です。
地元の整骨院は給料が低いと聞きます。生活は大丈夫ですか?
給料の水準が下がる場合もありますが、家賃などの生活費も下がることが多いです。給料の額面だけでなく、生活費を引いた後に手元に残るお金で比べましょう。
移住支援金は、柔道整復師でも受け取れますか?
職種で決まるものではなく、移住前の住まいや通勤先、移住先での就職の条件などで決まります。対象かどうかは、移住先の自治体で最新の要件を確認しましょう。
地元から遠く離れていて、何度も面接に行けません。どうすればいいですか?
帰省の時期に見学と面接をまとめたり、オンラインでの面談に対応している院を探したりする方法があります。転職支援サービスに日程の調整を頼むこともできます。
Uターン転職の前に、家族とは何を話しておくべきですか?
実家から通うのか一人暮らしをするのか、車が必要かどうか、親のサポートが必要になったときの役割などを話しておくと、転職後の生活がスムーズになります。
まとめ|計画的に進めれば、地元での再スタートは心強い
Uターン転職は、在職中に地元の求人を調べ、見学と面接の日程を決めてから退職を伝えるのが基本です。給料だけでなく、生活費や通勤、休日まで含めて比べましょう。
- 在職中に情報を集め、内定と入職日が決まってから退職を伝える
- ハローワーク、自治体の窓口、人のつながりを組み合わせて探す
- 給料は、生活費を引いた後に残るお金で比べる
- 移住支援金は、自治体ごとの最新の要件を必ず確認する
地元で働くことは、家族や地域とのつながりを大切にしながら、長く働き続けるための選択肢の一つです。
地元へのUターン転職を考え始めた方も、お気軽にご相談ください。
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