整骨院の制服・備品・セミナー代は自腹?柔道整復師が知りたい費用負担のルール

領収書や制服の袋を前に財布を開いて落ち込む女性柔道整復師と「制服もセミナーも自腹?」の見出し
  • URLをコピーしました!

「ユニフォームは自分で買って」「施術に使うテーピングやオイルは各自で用意して」「院長おすすめの技術セミナーは自費で参加して」。整骨院で働いていて、こうした出費が積み重なっていませんか。

治療家コネクトは、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師などの治療家に特化した人材紹介サービスです。「毎月の給料から、制服代や備品代が引かれている」「強制参加のセミナーなのに、受講料も交通費も自分持ちだった」

この記事では、整骨院で制服や備品、セミナー代を働く人に負担させるときのルール、給料から天引きするときの決まり、自分の院の扱いを確認する方法と相談先を、労働基準法の決まりをもとに解説します。

「自腹の出費が多すぎてつらい」という方は、治療家コネクトのLINE無料相談で話を聞くこともできます。

目次

働く人に費用を負担させるには就業規則への記載が必要

労働基準法89条5号では、働く人に食費や作業用品などの費用を負担させる場合、その内容を就業規則に書いておかなければならないと決められています。栃木労働局の解説でも、作業用品その他の負担について就業規則に記載が必要と説明されています。

就業規則に書いていない負担は要注意

常時10人以上が働く院には、就業規則を作って労働基準監督署に届け出る義務があります。制服代や備品代を働く人に負担させるなら、そのことを就業規則に書いておく必要があります。何も決まりがないまま、院長の口頭の指示だけで自腹を求めるのは問題になりえます。

10人未満の院でも契約書で確認

働く人が10人未満の院では、就業規則の作成義務はありません。ただし、入職時に渡される労働条件通知書や雇用契約書に、費用負担について書かれていることがあります。入職時にどんな説明を受けたかを確認してみましょう。

そもそも院が用意するのが自然なもの

施術に使うベッドや物療機器、テーピングやオイルなどの消耗品は、院の営業に必要なものです。院のロゴが入った制服も、院の方針で着るものです。こうしたものを働く人に負担させるのが妥当かどうかは、一度立ち止まって考えてみてよいでしょう。

転職相談で聞く自腹の話

転職相談では、「制服を毎年買い替えさせられる」「施術に使うテーピングを切らすと自分で買い足すことになっている」「院長が講師をしているセミナーへの参加が実質的に義務で、受講料も自分持ち」という声を聞くことがあります。一回ごとの金額は小さくても、1年間で合計すると数万円になることも珍しくありません。給料が高くないうえに出費がかさむと、手元に残るお金はさらに少なくなってしまいます。

出費を書き出して合計してみる

まずは、この1年で自分が払った制服代、備品代、セミナーの受講料や交通費を書き出して合計してみましょう。数字にしてみると、院と話し合うときの材料にもなりますし、転職を考えるときに今の職場の実際の待遇を知る手がかりにもなります。

給料から天引きされているときの確認ポイント

制服代や備品代、セミナー代が、給料から天引きされている場合もあります。天引きにも決まりがあります。

天引きには労使協定が必要

給料は、原則として全額を本人に支払わなければなりません(労働基準法24条)。税金や社会保険料など法律で決まったもの以外を引くには、院と働く人の代表とのあいだで書面の協定を結んでおく必要があります。協定がないまま天引きするのは、全額払いの原則に反するおそれがあります。

給与明細の控除欄を確認する

給与明細の控除の欄に、「制服代」「備品代」「研修費」などの項目がないかを確認しましょう。項目名がなく、差し引かれた理由がわからない金額がある場合は、院に内訳を聞いてみてください。罰金や天引きについては整骨院の罰金・給料天引きの記事でも詳しく解説しています。

最低賃金を下回っていないか

費用を負担した結果、実際の手取りが大きく減っている場合もあります。給料そのものが最低賃金を下回っていないかもあわせて確認しておきましょう。

みなし残業代のある院も注意

求人票の給料が高く見えても、みなし残業代が含まれていたり、自腹の出費が多かったりすると、実際の待遇は思ったほどよくないことがあります。みなし残業代の見方は柔道整復師の年収に潜むみなし残業代の罠で解説しています。

天引きの内訳がわからないまま放っておくと、あとから確認するのが難しくなります。気づいたときに早めに聞いておきましょう。

📋 見学・面接で使えるチェックリストを無料でプレゼント

求人票や雇用契約書で確認したい給料や費用負担のポイントを、LINEで受け取れるチェックリストにまとめています。

チェックリストをLINEで受け取る

登録は無料です。相談しなくても受け取れます。

セミナー代や研修の扱いと相談先

整骨院では、技術を学ぶためのセミナーや勉強会に参加することがよくあります。参加が自由なものと、院の指示で参加するものでは、扱いが変わってきます。

院の指示で参加するなら労働時間にあたることも

院長から参加を命じられたセミナーや、参加しないと評価が下がるような勉強会は、労働時間にあたる場合があります。労働時間であれば、その時間の給料が支払われる必要があります。受講料や交通費の扱いも、院に確認しておきましょう。

辞めるときに費用の返還を求められたら

「院が払ったセミナー代を、辞めるなら返して」と言われることもあります。労働基準法16条では、契約を守らなかった場合の違約金や損害賠償の額をあらかじめ決めておくことが禁止されています。内容によっては返さなくてよい場合もあるので、すぐに払わずに相談しましょう。

記録をそろえて相談する

自腹で払った費用の領収書、給与明細、セミナーの案内や参加を指示されたやりとりを保管しておきましょう。納得できないときは、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談できます。

入職前に確認しておきたいこと

これから転職する人は、制服や備品は院が用意するのか、セミナーや勉強会は参加が自由か、費用は誰が払うのかを、面接や内定承諾の前に確認しておきましょう。研修制度が充実している院では、受講料を院が負担する仕組みを整えていることもあります。入職前の確認点は内定承諾前に確認することにまとめています。

院と話し合うときのポイント

院に相談するときは、「制服代や備品代について、就業規則ではどう決まっているか教えてください」と、決まりを確認する形で切り出すと話しやすくなります。ほかのスタッフも同じように負担している場合は、一人で抱え込まず、職場全体の問題として相談するのも一つの方法です。

よくある質問

整骨院の制服代を自分で払うのは普通ですか?

院によって扱いは違いますが、働く人に費用を負担させるなら就業規則に書いておく必要があります。決まりがないまま自腹を求められている場合は、院に確認しましょう。

備品代を給料から引かれています。

給料から天引きするには、院と働く人の代表との書面の協定が必要です。給与明細の控除欄を確認し、理由がわからない金額があれば院に聞いてみましょう。

院長に言われたセミナーの受講料は自費ですか?

院の指示で参加するセミナーは、労働時間にあたる場合があります。受講料や交通費、参加した時間の給料の扱いを院に確認しましょう。

辞めるときにセミナー代を返すよう言われました。

労働基準法16条では、違約金や損害賠償の額をあらかじめ決めておくことが禁止されています。すぐに払わず、労働基準監督署などに相談しましょう。

就業規則はどこで見られますか?

院には就業規則を働く人に周知する義務があります。見せてもらえないときは、院長に見せてほしいと伝えましょう。

自分で買ったテーピングの代金は請求できますか?

院の業務に使う消耗品を自分で買った場合は、立て替えた分として院に精算をお願いしてみましょう。領収書を保管しておくことが大切です。

セミナーに参加しないと評価が下がると言われました。

参加しないと評価が下がるようなセミナーは、実質的に参加が義務と考えられ、労働時間にあたる場合があります。言われた内容を記録して相談しましょう。

制服を辞めるときに返す必要はありますか?

院が用意した制服は、退職時に返すよう求められるのが一般的です。自分で買った制服の扱いは、就業規則や入職時の説明を確認しましょう。

まとめ

整骨院で制服や備品などの費用を働く人に負担させるなら、就業規則に書いておく必要があります。給料から天引きするには書面の協定が欠かせません。院の指示で参加するセミナーは労働時間にあたることもあり、辞めるときの費用返還の求めにも注意が必要です。領収書や給与明細を保管し、納得できないときは相談しましょう。

治療家コネクトでは、退職や転職のご相談を無料で承っています。自腹の出費が多くて悩んでいる方、お金の条件がはっきりした院を探したい方も、お気軽にご連絡ください。まずは相談だけでも大丈夫です。

領収書や制服の袋を前に財布を開いて落ち込む女性柔道整復師と「制服もセミナーも自腹?」の見出し

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次